不安定椎

レントゲン写真で計測して上下の椎体に3.5 mm 以上のズレがあるものが該当します。俗に頚の骨がズレているという表現をしたりする場合もあります。

頚椎椎間板ヘルニア

頚には七個の骨があり、その骨の間には、頚を動かし易いように椎間板という柔らかい組織があります。椎間板は饅頭のように、内部に柔らかい髄核があり、その外側を少し硬い線維輪という物に包まれています。ヘルニアとは、この髄核が外側の線維輪を破って外に出た状態です。

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椎間板が後方に突出 椎間板が側方に突出
椎間板が後方に突出した場合には、歩きにくい等の頭痛とはあまり関係ない症状が主体となります。しかし、椎間板が側方に突出してきた場合には、肩の痛みから頭痛を訴えるようになる可能性があります。

頚椎症

老化とともに椎間板が変化して狭くなり、それとともに椎間関節にも骨棘と云って、骨が鋭く飛び出したような変化が発生します。先の頚椎椎間板ヘルニアでは、骨自体の変化はあまり無くレントゲンなどでは分からないことが多いため、MRI 検査等の検査を必要としますが、この頚椎症の場合は骨の変化ですのでレントゲンでわかる変化があります。この骨棘が突出する部位と方向により頭痛を訴えることがあります。

しかしながら、逆にレントゲンに骨棘が写っていたとしても、それが疼痛の原因になっているとは限らないのです。つまり、単なる緊張性頭痛であることも多いのです。

頚椎後縦靭帯骨化症

脊椎骨を上下に結びつけている組織として、靭帯というものがあります。そしてそれは脊椎骨の前と後ろにあり、後ろの靭帯が骨になってくる原因不明の病気があります。この病気がすすんでくる過程で、頚部痛や頭痛をきたすことがあります。

脊柱管狭窄症

脊髄が入っている脊椎骨の連続した管を脊柱管と云い、その脊柱管の前後径が生まれつき狭いことがあります。といっても、それだけで必ずしも何かの症状が出るわけでもありません。ただ、他の脊椎の疾患、例えば頚椎症などを合併しますと、それだけ症状が早く強く出てくる可能性があります。

環軸椎亜脱臼

外傷性にあるいは、リウマチなどで脱臼をきたすこともあるのですが、それ以外にも、生まれつきそのような脱臼があることがあります。