参考文献が何だったか忘れてしまいましたので、あしからず。

今ではほとんど使われる事の無い言葉もあります。
言葉
意味

イナリ

古来は、春の耕作の頃、山の神を迎えて田の神として祭り、秋の収穫が終わると、山に送り返すという信仰があった。人里に現れる狐は、その神の使者と見なされた。全国にイナリがあるのは、平安初期以来、伏見イナリが東寺と結託して勢力を広めたことに一因がある。

オオカミ

山の神の使者神。

オハケ

神を迎え降ろす神聖な標識。

オモリ

フロとも関係するが、オモリサマといって森を信仰の対象として、このように呼ぶ。

カキ

神聖な場所を囲う物。カキの内部に祠がある場合も多い。

クダン

頭は人、体は牛という。生まれて数日で死ぬが、その間に云ったことは、間違いが無いとされる。

クド

普通は釜や鍋をかけて炊事をする場所の事。これが、イシクドとなると、左右上の三方に石を積んでクドの形を作り、信仰の対象とする。

クロ

ミサキとほぼ同じような意味で使う。祟り神が居る場所。

コウジン

近畿地方でコウジンと云えば、クドの神、つまり火の神であるが、当地ではそれとは異なった神の事。といっても、どのような神なのか、正確には表現できない。つまりあらゆる形をとっているから。場所は、山頂から山の裾まで、平野部、島にかけて存在し、男神であったり女神であったりする。御神体としては御幣や石が多いが中には像もある。

サイ

村と村を結ぶ峠道にいる。サイの神。小石を積んだだけのものもあるし、また、六地蔵のごとく地蔵であったりする。

サル

牛馬の守り神としてサルを厩に祭る。

サンマ

普通は墓地のこと。両墓制では、死体を埋める方の墓のこと。

シメ

神の縄張りを示す。例えば、シメナワとは神の縄張りを示すための縄の意。

トウビョウ

頚に黄白色の輪形のある小さな蛇のこと。そういった蛇に対する信仰。これを飼い、さらには蛇を使うという法者があったようである。

トコ

家の中で神を祭る場所。

ナメラ

昔は神聖であった場所が、その信仰が廃れてくるととともに、恐ろしい所、祟る所に変化する。そのような場所を示す言葉。ナマメ、マスヂ、マミチ、ツキノワ等とも云われる。ナメラは現在では魔物の通る道という意味になっている。ナメラとは古来は蛇のことらしい。

ヘビ・リュウ

水に関わる神。海に関わる地方では、航海安全の神。一方、内陸部では、渇水期などに山頂などで、雨乞いの儀式を行う。リュウの名前が付く山が多いのは、その名残かも。

フロ

信仰の対象となる森のこと。そのため、その森の木を切ると、祟られると云われていることが多い。

ミコガミ

美作地方の憑神信仰のひとつ。巫女神が示すように女性だけに憑くとされる。甘酒で 祭る。憑神から道祖神へと変化したミコ神もあるようだ。

ミサキ

祟り神の事をそのように呼ぶ。実に多種の形態のミサキがあるので、一言では表現しがたい。例えば、自然石を積み上げた物とか、塚、墓等。【用例】七人ミサキ、墓ミサキ、ミズミサキ、ヒノミサキ