日本ではアメリカ等と違って、一つの机の上に一つずつランプを置くような生活習慣は無かったようです。日本では天井から照明器具 を吊るす方法が一般的です。映画の中で見れば分かり易いかと思います。例えば、バック・ツウ・ザ・フュチャーで、主人公がドクの家に最初に訪れる場面があ ります。背景となるドクの家の中をよく見て下さい。そこに発見できるランプは一つや二つじゃありませんから。そして天井から吊るされているランプなり電燈 が発見できるでしょうか?これと対照的に日本では机の上のランプは滅多に見ることができません。

 そういう次第で日本では置きランプよりも吊りさげランプが重きを成したようです。下図は笠とフォントが同じピンク色をした吊り下 げランプです。
日本の吊りさげランプ1
バーナーは日本製でメイカーはURAKAWA JAPANと読める。
吊りランプ1
吊りランプ1-1

 日本製吊り下げランプです。
吊りランプ3

 もちろんアメリカにも吊り下げランプはありますが、日本製の吊り下げランプとは異なる点があります。
  • アメリカの吊り下げランプでは、ランプのフォント下面に突起物があるので、机の上に置こうとしてもうまく置けない。
  • アメリカの吊り下げランプでは、フォントの一部にオイルを給油するフュラーと呼ばれる穴とそれを塞ぐ栓があるが、日本製では それが無い。
  • アメリカの吊り下げランプでは、笠やフォントからギラギラの飾り物が垂れる事が多いが、日本製ではそれが無い。

     細かい点はさておいて、おおざっぱに云えばこのようになるでしょうか。

     以下は推測です。

     日本製ランプでは古いランプのバーナーにはアラジン・バーナーが、新しくなってくるとアン・バーナーが使われているよう ですが、歴史的にはこれは逆でアン・バーナーが先に出現し、その後、もっと明るい光を放つアラジン・バーナーが出現してきたのです。