JCS は1974年に発表された分類で、治療的側面からの意識障害の程度及び推移に注意し、減圧などの外科的処置を含む治療処置の時期を適切に判断できることを目的とする。

意識状態(大項目) 数値 意識状態(小項目)

I

刺激しないでも覚醒している状態

1桁で表現する。delirium, confusin, senselessness

1 大体意識清明だが、今一つはっきりしない。
2 見当識障害がある。
3 自分の名前、生年月日が言えない。
II

刺激すると覚醒する状態。刺激を止めると眠り込む。

2桁で表現する。stupor, lethargy, hypersomnolence, drowsiness

10 普通の呼び掛けで容易に開眼する。合目的な運動(例えば、右手を握れ、離せ)をするし、言葉も出るが、間違いが多い*。
20 大きな声または体をゆさぶることにより開眼する。簡単な命令に応ずる。例えば離握手など
30 痛み刺激を加えつつ呼び掛けを繰り返すと辛うじて開眼する。
III

刺激しても覚醒しない状態

3桁で表現する。deep coma, coma, semicoma

100 痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする。
200 痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる。
300 痛み刺激に反応しない。


【注意】R: restlessness, I: incontinence, A: akinetic mutism, apallic state

【例】100-I, 20-RI

: 何らかの理由で開眼できない場合